現代民俗学入門
3600円+税
編著:島村恭則
分担執筆:森田玲ほか
出版社:創元社
刊行年月日:2024/03/11
ISBN:978-4-422-23045-0
判型:A5判
頁数:152頁
なぜトイレにはスリッパがあるの? 火葬場で箸わたしをするのはどうして? そのヒントは、民俗学にありました。民俗学の知識を使って、ネット上の美談からLGBTQIA+まで、現在の世の中の各所に潜むいろいろな疑問や話題を取り上げ、豊富な図解とともにわかりやすく解説します。民俗学は現代社会でも使える、生きた学問だった!
〈目次〉
民俗学への招待
執筆者一覧
◎1章 日常のなぜ
地鎮祭は何のためにするのか?
玄関の段差とトイレのスリッパ
なぜ敷居を踏んではいけないのか?
掃除をしないとどうなるか?
風水、気にすべきか?
我が家の伝統
どこまでがシンセキなのか?
先祖の話
犬小屋の歴史・ネコの社会
なぜ一緒に食べるのか?
どうして「いただきます」というのか
おかわりするときにご飯粒を残すのはなぜか
職場方言
一本締めと三本締め
ハンコとサイン
商売人だけが知っている
社員旅行と忘年会
お土産にやどる聖なる力
買い物は「替えごと」
市場とママチャリ
月賦販売と生命保険
福引きと福袋
化粧と仮面
イレズミはタブーなのか?
アクセサリーの来歴
コラム01 柳田國男と折口信夫
◎2章 四季のなぜ
そもそも春はいつからか?
大晦日に「おせち」を食べてもいいのか?
お年玉、ルーツは神からもらう「魂」だった
初夢は、どうして「二日」に見るのか?
お雑煮はいつまで食べるものなのか?
土用に「うなぎ」を食べるのはなぜか
どうして祇園祭の「ちまき」は食べられないのか
お中元、お歳暮は何のために贈るのか?
アート化するお盆の精霊馬
お月見どろぼうはハロウィンか?
神様たちはどうして出雲へ行くのか
運動会の綱引きはどこから来たのか
なぜ「勤労感謝」は十一月なのか?
どうして冬至に柚子湯に入るのか?
クリスマス・イブは「前夜祭」なのか
コラム02 フィールドワークはどのようにするのか
◎3章 人生のなぜ
産湯と若水
胞衣の行方
名付けの方法
人はいつ「年をとる」のか?
「とおりゃんせ」はなぜ「七つのお祝い」なのか?
成人式はなぜ荒れるのか?
通過儀礼としてのシューカツ
ラップと歌垣
結納はなんのためにするのか?
結婚式はポトラッチなのか?
LGBTQIA+の民俗学
なぜ還暦には赤いものを着けるのか?
隠居とは何か?
「古老」はほんとうに「物知り」なのか
介護民俗学の登場
お葬式
火葬場で「箸渡し」をするのはなぜか?
遺骨のゆくえ
コラム03 日本の民俗学――ブックガイド
◎4章 都市伝説のなぜ
なぜ都市伝説は語られるのか?
タクシーに出る幽霊
口裂け女のいた時代
ネット怪談とネット美談
「実話」とネットロア
地名と伝説の深い関係
神社の由緒の読み取り方
昔話は何種類くらいあるのか?
ミームは現代の「民間伝承」
民俗学を知るための基礎用語