日本に古くから伝わる竹の横笛である篠笛。
本書は、篠笛奏者 森田玲の二十年にわたる演奏・指導・研究活動の集大成です。
第一章では、楽器の奏法の基本と実践、第二章では、わらべ歌や古歌、祭囃子など二十曲以上の日本の音曲を数字譜で収録。第三章では、篠笛の歴史、発音の原理、音階の特徴などを豊富な図版・写真・貴重史料を用いて解説しています。
篠笛を学ぶ初心者や経験者、日本音楽に関心のある人々にとって必要な篠笛の基本事項を総括する一冊です。
★ CD「日本の音 篠笛ーしのぶえー」に対応
<目次>
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はじめに
序章 篠笛らしい音を目指して
第一章 奏楽の基本-音を出す
・各部の名称
・指孔の押さえ方
・指使い(運指)の番号
・笛の構え方
・音の出し方
・呂音(低い音)の練習
・指運びの練習
・指打ち(音の区切り方)
・甲音(高い音)の出し方
・拍子の取り方と息継ぎ
・音を追求する
笛の呼吸/カスレのない音/笛の勘所
口周りの筋肉を意識する/音を彩る
半眼で吹く/指で舞う/生音で吹く
笛を育てる
第二章 篠笛楽譜-曲を奏でる
・音取り(森田玲 作曲)
・東雲(森田玲 作曲)
・凧々あがれ (わらべ歌)
・鬼さんこちら (わらべ歌)
・蛍(わらべ歌)
・かごめ (わらべ歌)
・あんたがたどこさ (わらべ歌)
・祇園祭 粽売りの歌 (わらべ歌)
・兎(わらべ歌)
・姫松(日本古歌)
・江戸の子守歌(子守歌)
・天満の市(子守歌)
・通りゃんせ (わらべ歌)
・四方の景色 (わらべ歌)
・桜(日本古歌・箏曲)
・越殿楽(雅楽)
・並足の笛(岸和田祭地車囃子)
・秋の音(森田玲 作曲)
・馬鹿囃子(伊勢大神楽・獅子舞囃子)
・篠楽(森田玲 作曲)
・月(森田玲 作曲)
・伊勢音頭 道中歌 (日本古歌)
・君が代(国歌)
第三章 篠笛を識る-歴史と科学
・日本の横笛
・篠笛の特徴
・発音の原理
・古典調と邦楽調の篠笛
・篠笛の調子(音高)
・篠笛の源流
・篠笛の語源
・洋楽調(ドレミ)の横笛について
・外国曲や現代曲を吹く前に
・日本の十二律
笛の選び方
笛の手入れと保管方法
運指表
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全102ページ
著者 森田玲
挿絵 森田香織